今回もオンラインでの開催となった。
当研究会代表世話人の松井仁よりの熱いメッセージ。
(1)黒人差別問題についてー“Black Lives Matter”をどう訳すか?―
「黒人の命は」か、「黒人の命も」か、「黒人の命こそ」か。メディアは「も」を使っているが、それではぼやけてしまう。ある人が「黒人の命を軽く見るな」と訳していたが、もっといい訳があるかもしれない。黒人問題の歴史的背景も含めて、助詞一つで現代文と古文を教えることができる。これを材料にしながら授業ができないだろうか。
(2)教師教育論
コロナ禍での教育論は、授業時間の確保、行事の削減、今まで通りのオンライン授業など、ずれていないだろうか。もう一度立ち止まって考えてみる必要がある。
学校で教える本質は何か。その本質を教師が共有しているか。「群れ」である生徒は、行事を通して「集団」に変わる。身体的な密ではなく、精神的な密を考えるべき。
大阪の私学(進学校)で、コロナ後の世界でいるもの・いらないもの、を討議させたところ、「いらない」の筆頭は教師だと生徒が言ったそうだ。
今こそ、教育の本質を議論すべきである。