実践報告

「主体的・協働的な学び」をテーマにした教材を(第186回 2016年10月16日 例会報告)

2017年01月01日(日)|by カプス管理2
今回は、日程変更のため、生田文化会館向かいのカフェ「Lush Life」で開かれた。普段よりも少し和や かな雰囲気の中、新教材の方向性について議論が交わされ、大まかな方向性と流れが決まってきた。

新教材の方向性については、アンダー50 の提案をもとに、それを深めていく形で話し合った。

「生徒が読んでワクワクするもの」という提案については、現場での実践を重ねつつある会員から教材の 良し悪しの判別についての悩みが出された。会員からは、かつての経験をもとに、普段の授業と比較して、 「生徒が集中して読み出す教材が良いのでは」という意見が出された。

「主体的・協働的な学びに使えるもの」という提案については、「主体的・協働的な学びの「きっかけ」 として使える教材はどうか」という意見が出された。今の教科書の定番教材(『こころ』や『舞姫』など) でアクティブラーニングをするのは、正直難しい。しかし、今のジュニア版のレベルの教材で、意見が拮抗 するようなテーマであれば、多くの教員が現場で使えて、生徒の学びにつながるのではないか、という考え である。

さらに、以下のような提案が出された。来年 11 月に、全国高等学校国語教育研究 連合会の研究大会が兵庫県で開催される。カプスの会員も発表する可能性があり、大会に参加してくる全国 の教員に、普段の授業実践と合わせて、カプスの取り組みも共有できるチャンスである。それに照準を合わ せて、教材作成をしてはどうか、という提案である。

また、『データはウソをつく』の実践発表があった。新テストではグラフを読み解いて 批判的に論述する問題も出題されると言われている。それに向けて有効な教材となったようである。

今回の議論をふまえて、新教材の暫定的な方向性は以下の通りである。

《方向性》
◆主体的・協働的な学びにつながるもの
◆生徒が読んでワクワクするもの

《テーマ》
◆「私と〇〇」のように、自分を中心としながらも他者や社会に視点を広げるもの。 (教材選定の過程で確定していく)

《教材のかたち》
◆まず、来年 11 月の全国大会での発表を一つの目処とする。
◆5〜6教材で小冊子を作製する。現場の使い方も合わせたものも合わせて作成する。

《スケジュール》
◆[10 月〜11 月]教材リストの整理をする。次回例会で、実践担当者を決める。
◆[12 月までに]教材を実践する。足りない部分は新たに教材を作成し、実践する。
◆[17 年 3 月]「2016 年度版 ベスト教材」を作る。
◆[17年7 月まで]1学期中に実践を重ねる。
◆[17年8〜9 月]実践の検討。全国大会発表の検討。
◆[17年11 月]全国大会での発表(予定)
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実践報告(第185回 2016年9月22日 例会)

2016年10月09日(日)|by カプス管理2
今回は2人の実践報告があった。

1つめは、NHK・E テレの番組「バリバラ」(平成 28 年 8 月 28 日放送)と、車椅子で生 活するコメディアン、ジャーナリストのステラ・ヤングさんのスピーチ原稿である。番組は、日テレ の 24 時間テレビの裏で放映されたもので、「障害者の頑張る姿を放送して感動させる」ことが障害者 をモノとして扱う「感動ポルノ」ではないか、という視点の番組である。実践では、番組 VTR の一部 と、そのなかで紹介されたステラ・ヤングさんのスピーチ原稿を読ませた。生徒は「感動ポルノ」批 判に肯定的な意見が多く、なかには自己のジレンマに気づいた反応もあった。一方、会員からは、「教 材と設問が一定の価値観に誘導しすぎている」「価値観のゆれが引き起こされない」「視聴者が持って いる「人間の欲望」に気づかせるような文章と組み合わせてはどうか」という意見が出された。「障害 者、差別」というテーマははっきりしているが、生徒を誘導することなく、価値観の揺れを引き起こ すような教材を組み合わせることが必要である。

2つめは、平田オリザ『下り坂をそろそろと下る』(講談社現代新書)が教材。筆者がワークショ ップで行っている問いかけ「両親の職業が何であったら一番「困る」だろう?」を設問にした。「問題 発見能力」を伸ばすことができるか?という目論見もあったが、生徒からは想像力を働かせた多様な 反応は十分に得られなかった。会員からは、「生徒に問いを作らせてはどうか?」「揺さぶる視点が必 要」などの意見が出された。目標の方向性は新しいものであり、今後の発展可能性がある。 今回で、A 班から C 班までの報告を終了した。実践報告は今後も行う予定である。
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実践報告(第184回 2016年8月21日 例会)

2016年09月07日(水)|by カプス管理2
畑野智美『みんなの秘密』

高校 2 年生を対象に授業実践を行った。悪いことだとわかっていても「皆もやっている」という「同調」 がリアリティを生み、生徒たちの考えを揺さぶることとなったが、生徒たちから引き出した答えや感想をそ の後の授業でどのように展開していくのかという課題も見えてきた。


いろは出版『3.11からの夢』

高校 1 年生を対象に授業実践を行った。「震災」を 体験したことのない生徒たちにとってそれは「知らない」、「わからない」ものである。そのなかで自分たち は何ができるのかという問いが必要となってくるという課題が見えてきた。


小林雅一『AIの衝撃―人工知能は人類の敵か』

中学 1 年生を対象に授業実践を行っ た。「人間」とは何か?という問いに対して考えを共有し合う姿が見られたが、文章は難しく、周辺知識を埋 めることから始まるために時間がかかる。設問の練り直し、という課題も挙がってきた。


島薗進『いのちを〝つくって〟もいいですか?』

高校 2 年生を対象に授業実践を行った。生徒たちは「出生前診断」の問題を、将来の自分の姿と重ねあわせて捉え ることができた。「命」を選ぶということは、一筋縄に答えの出ないものであり、生徒それぞれが 400 字詰め の原稿用紙いっぱいに自分の想いや葛藤を書き記した。


朝井リョウ『ままならないから私とあなた』

高校 2 年生を対象に授業実 践を行った。文章は読みやすく、小説の中の雪子と薫は高校 3 年生で彼女たちを近しい存在として捉えるこ とができた。「AI」を受け入れるか、受け入れないかでクラスが 2 つに割れ意見交換も活発に行われた。
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まわしよみ新聞を実践!(第181回 2016年5月8日 例会報告)

2016年08月09日(火)|by カプス管理2
まわしよみ新聞 ワークショップ

今回は 13 時からスタートし、「まわしよみ新聞」のワークショップを開催した。

まわしよみ新聞とは、陸奥賢氏(観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者)が考案した「メディア遊び」である。三省堂の国語総合の教科書に採用されることにもなり、国語教育界でも注目されている。

最初に KP 法(紙芝居プレゼンテーション法)で説明を受けた後、グループに分かれ、個人で新聞を読み、気になった記事を3つ切り取る。次にグループ内で順番に記事をプレゼンする。感想を言い合いながら、徐々に盛り上がる。そして切り抜いた新聞を使って大きな壁新聞を作る。レイアウトを工夫したり、感想や編集後記を書いたりしながら、グループ独自の新聞を作っていった。最後に全体で共有した。
 
今回のワークショップは、国語教育の視点からの研究でもあるため、ワークショップ後半は、まわしよみ新聞の教材としての可能性を議論した。「話す・聞く・読む・書く」の力をつけることができる、他者と協力しながら盛り上がる、自分の視野が広がる、などの効果も理解できた一方で、国語科としての授業の中での評価をどうするか、時間配分、政治的発言への配慮、新聞の準備のさせ方などの課題も明らかになった。

 
実践報告 『リーダー論』 『ムーンナイト・ダイバー』

今回は2本の教材案の実践報告があった。

まずは、高橋みなみの『リーダー論』(講談 社 AKB48 新書)を教材に、「最高学年を意識する」というテーマで中学2年生対象に授業実践をした。HR での実践であったが、アイドルが書いた文章で生徒も取り組みやすく、生徒も「リーダーとは何か」を考え ることができたようである。

もう1本は、3.11 後のフクシマを舞台とした天童荒太の『ムーンナイト・ダイバー』(文藝春秋)を教材に、 高校2年生対象に授業を行った。生徒は必ずしも「震災」と結びつけて読むことはなかったようだが、読ま せる際のテーマ設定には課題が見えてきた。

今後は、このようなかたちで、グループ内で実践報告を行っていく予定である。

 
今回の決定・確認事項

・新教材のテーマの方向性を決定。
 (1) 切り口や視点が中2〜高1生徒に近いもの (主人公が同年代など)
 (2)中高生にぜひ読ませたいテーマ ・例会ごとではなく、普段からデータを共有して、即実践。

・作成グループを改めて決定
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青木将幸氏をお迎えし、ファシリテーションのワークショップを行いました。

2016年02月21日(日)|by カプス管理2
 『生き方GET BEST10』刊行を記念した公開講座が、1月24日(日)に県立のじぎく会館で行われました。

 ワークショップの第一人者である青木将幸氏をお招きし、「教員のためのファシリテーション入門~アクティブラーニングを成功させるために~」としたワークショップを実施。定員を超える54名のご参加をいただきました。

 まず、3人のグループで『生き方GETBEST10』の読みたいところを8分間読む。次の8分で面白かったところを伝える。この「8分間読書法」を2セット。

 次に、お互いに聞きたいことを1つ紙に書いて発表(フリップトーク)。それを元に、7人のグループに分かれて各8分ずつトーク。
 
 そして、講師の青木将幸氏と質疑応答を行い、終了しました。

 

 

 参加者からの感想は次の通りです。

▼黙っていることにすごい力がある。
▼待つことの大切さに気づいた。
▼学校の教育で使えるものを教えてもらうのではなく、外のものを見られて良かった。
▼〝聞く〟が大切と実感。
 
 また、後日、カプスの例会で振り返りが行われ、会員からは次の意見が出されました。
 
▼「ファシリテーション」とはどういうものか、を教える内容。必要最小限の指示・コメント・評価だけで、効率的に進める。沈黙によってこそ人が動く。
▼ファシリテーターは会議を回すことがメインの役割。いろんな意見を持つ人がいる場を成立させる。この先は、教員の立場で振り返り・まとめをするべき。
 
 当日は大寒波の襲来で荒天が予想されるも、持ちこたえ、無事に開催できました。交通の便が悪い中、たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。
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『生き方GET BEST10』出版記念会

2015年12月02日(水)|by HP管理



 
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第2回 授業力アップセミナー 報告

2015年07月21日(火)|by カプス管理2
2015年6月28日、第2回授業力アップセミナーが行われ、2名の方の授業録画を見て、カプス会員から意見が出された。


1人目の実践は、高校1年生を対象とした『徒然草』の「高名の木登りの男」でした。「受験で古典が必要なく、授業への興味・関心が低い生徒に対してどのように生徒を引きつけるか」という授業担当者の課題に対して以下のような意見が出ました。


「まず生徒に読ませ、どんな話であったか何人かに指名する。教師は正答を与えず、口語訳を配布、誤解していたところを発表させる。そこで躓きやすい所を中心に解説する。何もかも丁寧に説明するのではなく、文法も焦点を絞ってテンポよく行えば、生徒は眠る暇もない」、「生徒を教師の目で掴んで引きつける必要がある」、「文法と内容とを分けることで生徒が付いて来やすくなるのではないか」


2人目の実践は、『羅生門』を教材にした高校1年生対象の授業でした。7時間の指導計画における5時間目で、下人の心情の変化とその理由、比喩表現の効果を考えさせる授業でした。


参加者の意見は、「焦点を絞って短い時間で行う方がよい」、「自分の作ってきたノートと黒板を対象として授業をするのではなく、生徒の理解の様子をもとに授業を進めるべきだ」、「芥川の他の作品とも読み合わせたい」などと、様々なヒントを与えるものでした。


「二人とも生徒が授業を聞こうという空気ができており、生徒との良い関係がわかる」といった意見もあったように、二人の先生方が意欲的に取り組んでいるからこその歯に衣を着せない参加者からのアドバイスがありました。お二人ともお疲れさまでした。
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カプス『生き方GET』実践報告

2012年10月29日(月)|by HP管理
『生き方GET』の兵庫県内公立高校実践例です。参考としてご覧ください。

カプス実践報告(136KB)
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次回例会のおしらせ

2012年02月04日(土)|by HP管理
次回定例会は、2月19日(日)生田文化会館第1会議室で14時より行います。
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